おしゃれな極小ITXケースでゲーミングPCを作りたい方にとって、パーツの選び方と注意点は非常に重要。ITX用ケースは小型でスタイリッシュなデザインが魅力で、限られたスペースに高性能パーツを詰め込むための工夫も求められるんですね。
本記事では、そんなITXケースを選ぶ際のポイントや注意点、おしゃれでありながらパフォーマンスも優れたゲーミングPCを組むためのパーツ選びについて詳しく解説していく。
ただ小型だけのケースではなく、2スロット以上のビデオカードが搭載できて、デザインもおしゃれなおすすめケースを紹介します。
前回レビューしたTIXケースJonsPlus i100Proは小型とはいえ24Lと大きいサイズでした。もちろん小型化はできたのですが、今回はサブPCを更に小さいITXケースで作り変えるためにケース選びをしました。
Jonsplus i100proレビュー 小型なのにしっかり冷えるITXケース小型でおしゃれなITXケースを選ぶ基準は?
まずはじめに、私が選ぶITX用ケースの選び方についてご紹介。
ITXケースは一般的なATXケースと比べてサイズが小さいため、ケース内のスペースが限られてる。そのため、パーツの選び方には注意が必要だ。 まずはケースのサイズを確認しましょう。
MINIITX用のケースは小型でありながら、最新の大型グラフィックボードなどを収納できるような設計がされてない。だからパーツの配置や配線には細心の注意を払う必要がある。
次に、ケースのデザインに注目しよう。おしゃれなケースを選ぶことで、自分のPCがデスクトップに置かれたときに一層存在感を放つことがでる。
また、ケース内のデザインによっては配線のしやすさや冷却効果も変わってくるので、慎重に選ぶことが重要だ。
さらに、冷却性能も考えないといけない。小型のケースでは熱の発散がしにくくなるので、温度上昇を防ぐためには十分な冷却対策が必要になる。ケースには冷却ファンや冷却フィンが装備されているものが多くあるけど、それだけでは不十分な場合もある。
そのため、搭載FAN数にも注意しよう。 さらに、ケース内の配線には特に注意が必要になる。小型のケースではスペースが限られており、パーツ同士の距離が短いため、配線の整理が難しくなる。配線が乱れてしまうと冷却効果見た目にも影響を及ぼすため、しっかりと整理しておくことが重要になる。 これらのポイントを踏まえて、おしゃれでありながら高性能なゲーミングPCを組むためのパーツ選びを行っていくことが重要です。次の章では、具体的なパーツ選びについて詳しく解説していきます。お楽しみに。
小型ITX用ケースと言っても沢山あるけど私が選んだ基準は
- 20L未満
- 高級感のあるデザイン
- 300mm前後のビデオカード搭載可能
この3点で選んでいく。
小型ケースの注意点
小型PCを作るときは各パーツの大きさを調べて、ケース内に収まるか確認しないといけない。ここで確認するポイントは
- CPUクーラーの高さ
- メモリとクーラーの干渉
- 電源の大きさ
- グラフィックボードの厚さと長さ
- ケースFanの厚さと枚数
- ケーブルマネジメント
スペック上問題なくても、作ってみたらエアフローが確保出来ない事もあるのでパーツのサイズをしっかり調べて購入しよう。またドライブの増設は最小限にして、出来ればM.2のみで作った方がケーブルが少なくて良くなる。
またケースファンも薄型の物をえらんだほうが組みやすくなります。
小型ケースの良いところと悪いところ
- 小さなデザイン
- 軽くて移動しやすい
- 邪魔にならない
- 拡張性がない
- 対応パーツが少ない
- 対応パーツが高価
- 組み立てし難いエアフローが確保し難い
デメリットが多いけど、小型化に勝るものは無いですよね。
実際に作ってみるとこんなパーツが本当に入るのか?なんて思っちゃうけど、完成した時の感動は大型のATXじゃ味わえない。
デュアルチャンバー方式について
一般的なPCはグラフィックボードをマザーボードに直差しですが、PCIe用ライザーケーブルを使ってマザーボードの裏側に縦置きする方式。
マザーボードとビデオカードが垂直に配置できるので横幅が薄く高さも低く作れます。また上下のエアフローも確保出来るので、小型のITXケースはほとんどデュアルチャンバーを採用しています。
デメリットとしては高さのある空冷クーラーは搭載できません。水冷クーラーを使って確実に温度を下げるかミドルクラスのCPUを使って高温にならないようにします。
ここからは私が厳選したケースを紹介します。
Geeek G1SE
ユニボディアルミ筐体とスモークアクリルサイドパネル採用のコンパクトMini-ITXケース。
前面にはUSBポート類がなく使いづらい点もありますが、1枚板のアルミを折り曲げて作ったケースはデザインもよく高級感があります。
前面ポートがないので内部配線が少なくなり組みやすさもUPしています。
本体カラーがシルバーとブラックがあり、サイドパネルがアクリルとアルミの2種類で計4種類選べるのもポイント。
アクリルでパーツを光らせるのも、アルミパネルで空気の流れを作るのも対応できます。
GPU側は余裕がありますが、CPU側はスペースが少ないのでSSDの増設やケースFANの高さに注意が必要です。
メーカー | Geeek |
型番 | G1SE |
高さ | 233mm |
横 | 145mm |
奥行 | 330mm |
サイズ(L) | 11.1L |
水冷ラジエーター高さ | 27mm |
水冷ラジエーターサイズ | 240㎜ |
空冷クーラーサイズ | 66mm |
ビデオカードサイズ | 2スロット |
ビデオカード長さ | 325mm |
ビデオカード高さ | 55mm, 2.75スロット分 |
付属ライザーケーブル | 別売 |
ボトムFAN | 120mmx2 |
背面FAN | × |
トップFAN | 120mmx2 (※SFX-L電源使用時、搭載不可) |
ドライブベイ | 2.5×4 |
電源 | SFX/SFX-L |
価格 | 約16,000円 |
色々検討した結果Geeek G1SEに決めました!こちらの記事で紹介しています。
GeeekG1SEレビュー PS5とほぼ同じサイズにモンスターマシンが組めるITXケースFractal Design Ear ITX
スタイリッシュなデザインのFractal Designの小型ケース。今回紹介するケースでは1番大きいサイズですが、今回選んだPCケースの中で一番の高級感。
本体カラーは5色でそれぞれの色合いの良さがあります。
デュアルチャンバー方式はではなくグラフィックボード直挿しのみなので、全体的に大きくなるのがデメリット。ただ16Lなので一般的なATXケースの3分の1程度の大きさです。
5色展開の本体は色に合わせた天板も特徴的。上面にガラスがあるとエアフローが心配ですが、空気の流れる隙間が空いているので問題ないです。背面にFANが搭載できるのもEra ITXの特徴。
メーカー | Fractal Design |
型番 | Era ITX |
高さ | 310mm |
横 | 166mm |
奥行 | 325mm |
サイズ(L) | 16.9L |
水冷ラジエーター高さ | |
水冷ラジエーターサイズ | 240mm |
空冷クーラーサイズ | 120mm (3.5inchHDD搭載時70mm) |
ビデオカードサイズ | 2スロット |
ビデオカード長さ | 295mm |
ビデオカード高さ | |
付属ライザーケーブル | 直付けのみ |
ボトムFAN | 140mm×2 (GPU非搭載時) |
トップFAN | 120mm×2 |
背面FAN | 80mm |
ドライブベイ | 2.5×2 3.5×1 |
電源 | SFX/SFX/ATX (最大200㎜) |
価格 | 約17,000円 |
LianLi Q58
LianLi Q58も非常に良いデザインで高級感があります。カラーもブラックとホワイトの2色を展開。
サイドパネルが3㎜厚の強化ガラス2枚とパンチングメタル2枚で入替が可能。CPU側を前面ガラスで反対側をメタルパネルに変更も出来ます。
LED/Fanのハブも内蔵してある光らせる前提で組むにも良い設計です。
ATX電源も搭載できるのでATXからの切り替えにも良いケースです。
本体付属のライザーケーブルがPCIe3.0と4.0の2種類が選択できるようになっています。
1つ残念な点は、写真で見ると大きく見えるので小型さをアピールした写真を掲載してほしいです。
メーカー | LianLi |
型番 | Q58 |
高さ | 250mm |
横 | 170mm |
奥行 | 342mm |
サイズ(L) | 14.5L |
水冷ラジエーター高さ | |
水冷ラジエーターサイズ | 325mm (SSDトレイ無) |
空冷クーラーサイズ | 67mm |
ビデオカードサイズ | 3スロット |
ビデオカード長さ | 320mm |
ビデオカード高さ | |
付属ライザーケーブル | PCIe 3.0/PCIe 4.0 |
ボトムFAN | 120mm x1 |
トップFAN | 120mm x1/140mm x1 |
背面FAN | x |
ドライブベイ | 2.5×4/2.5×4 3.5×1/2.5×2 |
電源 | SFX/SFX-L/ATX (160mmまで) |
価格 | 15,000円~20,000円 |
こちらはPCIe4.0版
ZALMAN M2Mini
古くからあるPCケースメーカーZALMANの小型ケースです。
80mmケースFan1つしか付けられないので高性能なCPUクーラーが必要。100w以上のCPUは厳しいかもしれません。
サイドパネルのスリットから空気をしっかり取り込みつつ上部に空気を排出するように設計されています。
11.5Lと小型な点は良いですがサイドパネルがねじ込み式で安っぽい。
メーカー | ZALMAN |
型番 | M2Mini |
高さ | 235mm |
横 | 150mm |
奥行 | 328mm |
サイズ(L) | 11.5L |
水冷ラジエーター高さ | x |
水冷ラジエーターサイズ | x |
空冷クーラーサイズ | 60mm |
ビデオカードサイズ | 2スロット |
グラフィックボード長さ | 295mm |
グラフィックボード高さ | |
付属ライザーケーブル | PCIe 3.0 |
ボトムFAN | x |
トップFAN | 80mm×1 (付属) |
背面FAN | x |
ドライブベイ | 2.5×2 |
電源 | SFX/SFX-L |
価格 | 約15,000円 |
NZXT H1
今回紹介するケースでは高さが最大。ただ幅と奥行きが180㎜と縦長になるので設置場所で困ることはないです。
デザインも非常に良くてパンチメタルと強化ガラスパネルが高級感ありす。カラーはブラックとホワイトの2色。
サイドパネルがドライバレスで外せるのでメンテナンスもしやすいです。
140㎜の水冷ラジエーターと650wGold認証の電源が付属しているので約5万円の価格は高くないでしょう。
欠点はラジエーターがH1専用なので交換ができない事とケースファンを増設できない所です。
メーカー | NZXT |
型番 | H1 |
高さ | 387.7mm |
横 | 187mm |
奥行 | 187.6mm |
サイズ(L) | 13.6L |
水冷ラジエーター高さ | |
水冷ラジエーターサイズ | 140㎜内臓 |
空冷クーラーサイズ | x |
ビデオカードサイズ | 2スロット |
ビデオカード長さ | 265mmまで(幅145mm)/305mm(幅128mm) |
ビデオカード高さ | |
付属ライザーケーブル | PCIe 3.0 |
ボトムFAN | x |
トップFAN | x |
背面FAN | x |
ドライブベイ | 2.5×2 |
電源 | SFX-L内蔵 |
価格 | 約53,000円 |
LOUQE Ghost S1 MkⅢ
8.2Lとグラフィックボードが付けられる最小クラスのITXケース。Noctuaで専用のクーラーを発売してるほど人気のケース。
左右上下のパネルを外して骨組みだけになるので組み立ては簡単。
小さい代わりにエアフローが犠牲になるので、 Corei9やRyzen9ではなく、 Corei5やRyzen5で65w以下のCPUを使い短いビデオカードで組んだ方が良さそう。
全体がアルミで出来ていて高級感がありますがケースファンが120mm1つしか搭載できません。オプションの「TopHat」を装着すれば水冷クーラー装着可能。
メーカー | LOUQE |
型番 | Ghost S1 |
高さ | 188mm |
横 | 140mm |
奥行 | 322mm |
サイズ(L) | 8.2 L |
水冷ラジエーター高さ | 31.5mm |
水冷ラジエーターサイズ | |
空冷クーラーサイズ | 66mm |
ビデオカードサイズ | 2スロット |
ビデオカード長さ | 305mm |
ビデオカード高さ | 45㎜ |
付属ライザーケーブル | PCIe 4.0 |
ボトムFAN | x |
トップFAN | 120mm×1 |
背面FAN | x |
ドライブベイ | 2.5×3 |
電源 | SFX/SFX-L |
価格 | 44,000円 |
RAIJINTEK OPHION
紹介するケースで最大…といっても15.6Lなのでまだまだ小さいサイズ。横幅と奥行きが大きいですがケース上下に120㎜Fanが装着可能。ドライブも3.5inch対応と他のケースより使いやすくなっています。
水冷クーラーを使う場合はOPHION EVOという兄弟機を選べば可能です。横幅と奥行きはOPHIONと共通で高さ290㎜とOPHIONより45㎜高いサイズになります。
メーカー | RAIJINTEK |
型番 | OPHION |
高さ | 245mm |
横 | 174mm |
奥行 | 375mm |
サイズ(L) | 15.9L |
水冷ラジエーター高さ | |
水冷ラジエーターサイズ | x |
空冷クーラーサイズ | x |
ビデオカードサイズ | 2スロット |
ビデオカード長さ | 330mm |
ビデオカード高さ | 58mm |
付属ライザーケーブル | PCIe 4.0 |
ボトムFAN | 120mmx1 |
トップFAN | 120mmx2 |
背面FAN | x |
ドライブベイ | 2.5×3/3.5×1/2.5×1 |
電源 | ATX |
価格 | 13,000円 |
Fractal Design Terra Jade
フラクタルデザインから発売されたMINIITX用ケース。メタルだけではなく木を使うデザインはフラクタルらしい素敵なケースですね。カラーはグリーン・ホワイト・ブラックの3色。
FANが1つのみだから後負荷のゲームにはむかないかもしれない。
メーカー | Fractal Design |
型番 | Terra |
高さ | 218mm |
横 | 153mm |
奥行 | 343mm |
サイズ(L) | 11.4L |
水冷ラジエーター高さ | |
水冷ラジエーターサイズ | 120㎜ |
空冷クーラーサイズ | 48mm(GPUが最大の場合) 最大77mm |
グラフィックボードサイズ | 2スロット |
グラフィックボード長さ | 322mm |
グラフィックボード高さ | 145mm |
付属ライザーケーブル | 直付けのみ |
ボトムFAN | 140mm×2 (GPU非搭載時) |
トップFAN | 120mm×2 |
背面FAN | |
ドライブベイ | 2.5×2 3.5×1 |
電源 | SFX/SFX/ATX (最大200㎜) |
価格 | 約37,400円 |
超小型でおしゃれなPCを作る!ITXマザーボードで2スロット以上のグラフィックボードが入るおすすめケースのまとめ
今回調べたケースを一覧です。サイズで選ぶかデザインで選ぶか分か拡張性で選ぶか迷うよね。
私はこの中から1つ購入しようと考えいて、候補としてはデザインとエアフローでEra ATXか、小型とデザインでGeeek G1SEか、サイドパネルとエアフローでQ58で選ぼうと思っている。
自分の理想のゲーミングPCを作るために、パーツを選びましょう。おしゃれなminiitxケースを選ぶことで、デザイン性にこだわった高性能なPCを実現することができます。ぜひ、この記事を参考にして、おしゃれなminiitxケースでゲーミングPCを作り上げてみてください。 それでは、快適なゲーミングPCライフをお楽しみください!
ではまた!