今回はITXマザーボード用の小型ケースの紹介。
コンパクトだけどしっかり冷える。レイアウトも自由で水冷だけではなく、空冷の大型クーラーも使える上に30cm以上のビデオカードが搭載できる。おすすのPC自作用ケースJonsPlus i100Proを紹介します。
今回はATXケースからITXケースへの入れ替えで、可能な限りパーツを変えずに入れ替えました。
今回は
- デザイン優先
- 空冷の大型クーラーが入る
- 2スロット以上のビデオカードが搭載できる
- 冷却効率が良い
の4点を中心に選択。
そこで選んだケースがJonsPlus i100Proです。
JonsPlus i100Proレビュー
JonsPlus i100Proのデザインは4種類
ケースのデザインはサイドパネルがガラス・アルミの2種類、カラーがシルバー・ブラックの2色。計4種類から選べます。
ガラスのモデルは、パーツを光らせて内部デザインにこだわるケース。
アルミのモデルは内部は見えませんが、パンチングホールがあり空気を取り込んで冷却性能を高めることが可能。
空冷で作るならアルミモデルがおすすめです。
3種類のレイアウト
i100Proは3種類のレイアウト。
- 空冷+グラフィックボード直挿し
- 水冷+グラフィックボード直挿し
- 水冷+グラフィックボード縦置き
の3種類です。
作る環境でレイアウト変更ができるのは珍しく、JonsPrusi100Proの特徴の一つです。
JonsPlus i100Proの基本スペック
幅 | 194mm |
高さ | 307mm |
奥行き | 435mm |
マザーボードサイズ | MiniITX MiniDTX |
GPUスロット | 2 |
GPUサイズ | 長さ373mm 高さ160mm 厚さ62mm(SSDケージ取付時345mm) |
ストレージ | 2.5インチ2台 3.5インチ1台 |
対応電源 | ATX STX STX-L |
フロントIO | USB3.1gen2(Type-C)x1 USB3.0x1 AUDIOx1MICx1 |
ケース内FAN | 120mmx6もしくは 140mmx4 |
重さ | 6.7kg |
小型ケースで3.5inch HDDが増設できるのは珍しいです。
レイアウト別スペック
空冷+ グラフィックボード直挿し | 水冷+ グラフィックボード直挿し | 水冷+ グラフィックボード縦置き | |
---|---|---|---|
ケースFAN上部 | 120×3もしくは 140mmx2 | 120×3もしくは 140mmx2 | 120×3もしくは 140mmx2 |
ラジエーター | 360mm FAN+ ラジエーターの厚さ55mm | 360mm FAN+ ラジエーターの厚さ55mm | |
ケースFAN下部 | 120×3もしくは 140mmx2 (GPUに干渉するかも) | 120×3もしくは 140mmx2 (GPUに干渉するかも) | 120×3もしくは 140mmx2 |
CPUクーラー高 | 166mmまで | 77mm | 77mm |
電源 | ATX/STX 長さ140mmまで | ATX/STX 長さ140mmまで | SFX/ATX 長さ175mmまで ボトムFan取り付け時150mmまで |
GPU長さ | 345mm | 373mm 345mm(SSDケージ有) | 373mm 345mm(SSDケージ有) |
GPU高さ | 160mm | 160mm | 160mm |
GPU厚さ | 62mm | 62mm | 62mm |
トップからボトムへ空気の流れが作れるので、水冷+グラフィックボード縦置きのレイアウトがベストですが、既存のパーツを使いたかったので空冷で作成しました。
Fractal Design Define R5と比較
今まで使っていたケースはFractal Design Define R5。デザインも良く冷却効率も良かったのですが重くてデカイのでメンテナンスする気になれないケースでした。
i100Pro | Define R5 | |
---|---|---|
奥行き | 435mm | 535mm |
横幅 | 194mm | 232mm |
高さ | 307mm | 451mm |
重さ | 1.2kg | 6.7kg |
サイズ | 54.5L | 25.9L |
ケースのサイズが約半分になり、重さが3分の一以下になったのでメンテの時の出し入れが楽!
サイズ変更に費やした金額
マザーボードとケースとFANの追加だけで切り替えできました。電源は別なPCから移行したので、電源も購入するなら+15,000円くらいの追加でできます。
変更箇所 | 金額 | |
---|---|---|
ケース | i100Pro | 14,800円 |
CPU | Ryzen3700X | |
クーラー | AS500Plus | |
マザーボード | ASUS ROGSTRIX 550iGaming | 24,000円 |
メモリ | Gskill F4-3600C19D16G | |
SSD | 既存のものを移行 | |
グラフィックボード | RTX3070 | |
電源 | NZXT H1付属のFSX-L電源を移行 | |
ケースFAN | Wonder Snail1800pwmx2 | 2,500円 |
合計 | 41,300円 |
付属品と組み立て
付属品は丁寧に梱包
黒い発泡スチロールにバックパネル・ネジ類が入っていてマニュアルも袋に入っている豪華さ。
マニュアルに日本語は無し。ただ組み立ては簡単なのでマニュアルの絵を見ながら作れば大丈夫です。ただネジの種類が多くわかりにくいところもありました。
組み立ては簡単
全面のパーツが取り外せるので組み立ては簡単に終わりました。
パーツ1つ1つの取り付けは簡単で組み立てに苦労することはなかったです。マニュアルに組み立てる際のネジの記載もあります。
CPUクーラーはマザーボード電源やSATAポートも抜き差ししにくいので、増設予定ならケーブルは挿しておいた方が良いです。
背面吸気・上面排気で組み立てました。
ATX電源と配線スペース
ATX電源も対応していますがSTX-L電源でもギリギリでした。やっぱりSTX電源がおすすめです。
ITX用のケースでは24Lと大きいケースですが配線スペースは少なく苦労しました。電源下のカバー内におさまているので、ごちゃごちゃした感じはないです。
グラフィックボードの干渉
個体差だと思いますがグラフィックボードの出力ポートが一部干渉していました。3台以上のモニターを付ける方は注意してください。
所有欲を満たすI100Proのデザイン
オールブラックの無地で内側に3.5inch HDDが収納できます。データ用のHDDスペース確保は非常に良い。ポート類は正面にはないので漆黒のアルミの高級感が所有欲を満たします。
上面はプラスチックですが厚手で安っぽさはない。後ろ側の取手で簡単に取れるのでメンテナンスしやすい設計です。
手前にあるポート類もシルバーで高級感あり。
背面はビデオカード直挿し用のバックプレート。CPU Fanの空気取り込み用のスリットが入っています。
足のデザインが残念
オールブラックの本体なのに足のみシルバーでした。統一感がないので外すか迷いましたが、グラフィックボードの吸気を考えると外せません。
CPUの冷え具合と動作音
CPUクーラーが電源の3分の1を塞いでいたので、CPU冷却性能が不安でしたが問題なく動作していました。ケースファンの設定を「40℃未満は無回転」にしているのでアイドル時は無回転。youtubeやアマゾンプライム視聴中でたまに回転する程度です。
動作音も小さく40から43dBAくらいの騒音です。
ゲーム中のfpsと温度
アイドル時やライトな使い方なら問題ないですが、ゲームプレイ中の温度と動作音が気になります。
ゲーム中は50から55dBAとFANの音はうるさくなります。CPU温度は70度を超えることはないですがGPU温度が80℃と高めになります。
バイオハザードに限らずどのゲームでも同じような温度と音だったのでプレイには問題ない状況でした。
JonsPlus i100Proのまとめ
- 空冷でも十分冷える
- アルミの高級感
- 水冷にも変更しやすい
- ITXケースでは大きいサイズ
- ネジの種類が多い
- グラフィックボードのポートがパネルと被る
高級感がありゲーミングPCっぽくないデザインが非常によく、切り替えて良かったと思える選択でした。ライザーカードも付属しているので1万円台半ばで買えるケースでは断トツにお買い得です。
マニュアル無しで簡単に組み立てられるので初めてPCを自作する方にもお勧めできるケースです。