スピード感と元気な音を奏でるイヤホンNiceHCK NX7MK4レビュー

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Nice HCK NX7MK4レビュー

NiceHCKと言えばイヤホンケーブルメーカーの印象。価格が安くてデザインも豊富。高級感もあり手軽に音質変更できるので10本くらいは購入してきた。

イヤホンを購入するのは今回が初めて。NX7MK4はレビュー記事をみても悪い印象は無く、音楽を楽しめそうと思って購入してみた。

実際に聴いてみて、ダイナミックらしい激しさとグイグイ前に出る音。BAドライバーの精細感。ピエゾドライバーの響き。それぞれのドライバーが調和していて楽しめるイヤホンだった。

そんな楽しいイヤホンだけど欠点も含めてレビューしていく。

NX7MK4の外観と付属品

付属品は中華イヤホンとしては普通。だけどそ、れぞれの付属品のクオリティが高い。ケーブルのデザインやケース。イヤホン本体の細かな作りも、日本メーカーではありえない作りだ。

  • イヤホン本体
  • 7.8mm2Pinケーブル
  • グレーイヤーピースSML
  • カラーイヤーピースSML
  • 音質変更ノズルブラック・レッド
  • イヤホンケース
  • マニュアル類

まずはケーブルから。デザインも素晴らしく、イヤホンと一体感がある。長さは1・2mと標準的な長さ。柔らかく取り回しも良いので着けにくさを感じることはない。

イヤーピースもグレーのSMLとカラーのSMLが付属。

NX7MK4の最大の特徴は、ノズルを替えると音質変更ができること。大枠としての音は変わらないけど、低域や高域の強弱が付けられるようになる。ノズルの背面にフィルターが貼ってあり、低域や高域を調節している。

全て使ってみたけど、標準のゴールドが聴きやすく感じた。

ゴールドNX7MK4標準の音
レッド中高域重視
ブラック低域重視

このケースもデザインが良くて高級感がある。蓋にはボタンが無く、金属板がバネになって閉じる。ジュエルに使われる様なケースと同じかな。

NX7MK4の見た目

デザインは重厚だけど、重さが4.8gと超軽量。

本体が薄型で寝ホンにも使えるレベル。

トランスルーセントボディでドライバーが透けて見える。

ケーブルは7.8mmの2pin。私は4.4mmバランスケーブルを選んだけど3.5mmも選べる。

装着感

本体の軽さとケーブルの取り回しが優秀で長時間装着しても違和感なく使えた。NX7MK4を使って5時間くらいゲームしても耳に違和感を感じることはない。本体内に7つものドライバーを収めているのに、軽くて小さいのは本当に素晴らしい。

NX7MK4の音質

プレイヤーリスト
  • Ibasso DX300 amp12
  • Ifi audio ZENDAC V2
  • Lotoo Paw S1
  • Cayin RU6

箱出し直後の印象は、全ての音が前のめりで襲ってくるような印象だった。楽しさはあるけど煩くも感じる。音場は狭いけど、低域から高域まで潰れることなく被ることもないので、独立した音が全て押し寄せてくる。

5時間くらいエージングも兼ねて、音楽やYouTubeを観ていると音の出方が落ち着いてきた。煩さが半減してきて躍動感を感じられる楽しい音を奏でる。その後は大きな変化は少なく普通に聴けるようになってきた。

20時間から30時間使ったところの音質レビューをしていく。音場の広さは聴き始めと変わらず狭い。低域から高域までスピード感があって聴いていて楽しく感じる。

全体的に細い音で太さや重厚感はない。だけどアタック感が強く感じられるので、バスドラムの強さやハイハットの響きを感じられる。

ミスチルやアジカンを聴いてみると、ボーカルを中心にベースやギターが少し後ろで強めに弾いている印象。高域は刺さらいけど、クリアな高域と言うより元気な高域と言う感じ。ボーカルは目の前で歌っているように近く、ASMRにも合うかもしれない。

音の太さを感じない要因は、最近使ったイヤホンがダルマオーディオのT5000と、ヘッドホンでULTRASONEのSignaturePureをメインにしているからだろう。

ゲームの相性は?

迫力のあるゲームは銃声や爆発音に臨場感があり、声の聞きやすさも相性はよかった。ファイナルファンタジー7リメイクの大半をNX7MK4を使ってプレイしたけど、クラウドやティファの声が近く臨場感もあり物語に没入できた。

ダークソウル3とエルデンリングもプレイしたけど剣の交わる音や会話も迫力があってよかった。

youtubeや映画の相性は?

youtubeの相性は良くない。解像度が高いせいか、マイクの良し悪しをしっかり拾ってしまう。ガジェット系の拘ったマイクの動画は良いけど、安いマイクの配信は聞いていられなくなる。

prime Videoの動画視聴はyoutubeと違い、問題なく視聴できた。音場は狭いので広大な雰囲気を味わうことはできなけど、違和感なく映画鑑賞できた。映画音楽は強い低音やキラキラした高音を鳴らさないので、NX7MK4の特性を活かしているとは言えない。映画を中心に考えるなら上記のT5000の方が合うだろう。

他社イヤホンと比較

1万円前半から2万円弱までのイヤホン3機種と比較していく。

Final A3000

Final(ファイナル)の1ドライバーの名機A3000はソリッドで寒色系の音が好きで今も使っている。ギターの乾いた音や女性ボーカルのキレを聴きたい時に使っているイヤホンだ。欠点は音の太さが感じられず、ドラムの締まった強さや、太い男性ボーカルなど全体的に細い音になる。

NX7 MK4と比較すると、A3000は低域と高域はが弱めでかまぼこ型の音に聴こえる。1音1音もNX7MK4に比べると冷たい音に聴こえるので悲しい音楽には合うけど、バンドサウンドを聴いた時は物足りなさを感じる。

NX7MK4はベースの強い低域と高域のハイハットの張りを感じられて元気な音を奏でてくれる。バンドサウンドの元気さを感じるにはNX7MK4が相性良いけど、ボーカルだけ集中して聴きたい時はA3000がおすすめだ。

水月雨 MoonDrop Stellaris

水月雨も1ドライバーのみの設計だが平面駆動のドライバーを使用している。平面駆動の良い点は「中高域の煌びやかさが良いけど、低域が苦手」と言う特性がStellarisにも出ている。デザインも優秀で高級感もあり所有欲も満たされるイヤホンだ。欠点は本体が重いうえにステムが長いので装着感が非常に悪くイヤピ選びに苦労する。

比較するとやはり中高域の綺麗さと繊細さはStellarisの圧勝。女性ボーカルもStellarisが透明感とキラキラ感があり良い。また音場はStellarisが広くNX7MK4は狭く感じる。

NX7MK4の良い点は、低域の響きは上手でしっかり響くベースとバスドラムを感じる。それと低域から高域までのリズム感とスピード感があるので楽しさを優先するならStellarisは負ける。

ダルマオーディオT5000

ダルマオーディオのT5000は1ドライバーながら音場の広さ、艶やかな音、太い楽器の音を楽しめるイヤホン。価格の差もあるから比較するのは違うかもしれない。

T5000はNX7MK4と同様で低域と高域を強めに設定してある「ドンシャリ」イヤホン。どちらも聴いていて楽しい気持ちになるが、T5000は音場の広さがあり同じ音楽を聴いていても各楽器とボーカルが離れて聴こえてくる。音の太さや艶もT5000が優っているけど、価格が倍近いので予算が許せばT5000。安く抑えたいのならNX7MK4の選択になる。

私の持っているT5000は視聴機なのでデザインが違うのとケーブルもNiceHCKで購入した4.4mm端子のものを使用している。

4種類のDACに繋げて比較

ここからはNX7MK4を数種類のDACに繋げて音質比較をしていく。比較するDACは

  • Lotoo PAW S1
  • Cayin RU6
  • audirect Beam 3S
  • Ifi audio ZENDAC V2

それぞれ特徴があってどのDACで聴いても音の変化を感じられる。

Lotoo PAW S1

迫力のある音を出しているけど繊細さもあり、Lotooの音を体感できる。今回比較するDACの中では1番解像感がある。NX7MK4の特徴を活かしながら中高域が高めに聴こえる。ハイハットの響きも今回比較するDACでは1番響いていて綺麗に聴こえた。バスドラムとベースが強めの音楽は少しボワつく傾向があるけど不快になるほどではなかった。

現在はPAW S1は終売していて後継機種のPAW S2があるので高精細を求めるならPAW S2をお勧めする。

Cayin RU6

RU6はこのサイズながら旭化成やESSのDACを使わずに、R2Rラダーと言う特殊なデジタルアナログ変換をする仕様で、Cayinじゃなきゃ味わえない音を奏でてくれる。高級オーディオを作っていて古くから実績のあるCayinだからこそ創れるトングル型のDACだ。

RU6はデジタル感のある寒色系とは反対の暖色系で余韻を楽しめる音を鳴らしてくるけど、NX7MK4の欠点を補うような音を鳴らしてくれた。

他のDACに比べてギターの響きとベースの深みが出て、NX7MK4の欠点の音の軽さを補ってくれる。音全体を暖色よりにしてくれるので聴きやすくリスニングに向いていた。低域もPAW S1ほどボワつくことはなく響いてくれる。

個人的にはCayin RU6が一番合うDACと感じた。

RU6現行機だけど上位機種のRU7も販売している。

audirect Beam 3S

audirect Beam 3Sは4.4mmバランス接続専用でESSのDACを搭載した小型のDAC。小型だけど4.4mm端子にはPentaconnジャックを使用して信頼度を上げている。小型だけどDACとしての性能は高くボリュームを上げなくてもしっかり鳴らしてくれる。欠点はボリュームボタンが本体にないので、スマホやPC側でボリューム変更しかければならない。特に注意が必要なのはWindowsで、USBに付けた直後はボリュームが最大なので耳がやられる可能性がある。付けたらすぐボリュームを確認しよう。

低域が強めに出ているけど、ボーカルを邪魔することなくベースが響くのが気持ちいい。音場は狭いけどそれぞれの楽器は分離感があるので、低域を強めに欲しい方はBeam 3Sはお勧めできる。

Ifi audio ZENDAC V2

据え置き機なので上記3機種と比較するのは違うかもしれないけど、価格は3万円未満なのであえて比較していく。

ZENDAC V2は私のメインで使っている据え置きDAC。PCだけじゃなくPS5やNintendo Switchにも使える万能のDACだ。音に色付けするDACではなく、イヤホンの特性をそのまま引き出しつつ向上させてくれるのでインピーダンスの低いイヤホンには特に合う。

さすが据え置き機。NX7MK4の特性を活かしてくれて、音楽全体が楽しく響いている。音場も他のDACに比べて広い。ベースの響きやハイハットの余韻は強めだけどボーカルが埋もれることなく中心で聴こえてくる。ただDACの特徴は少ないのでDAC比較をしているとRU6やPAW S1の特徴が楽しくも感じた。

ZENDAC V2は5万円や10万円のDACには敵わないけど、この価格でこの音質ならお勧めできるDACだ。

楽しく音を奏でてくれるNiceHCK NX7 MK4のまとめ

ダイナミック・BA・ピエゾドライバーとこんなにたくさんドライバーを詰め込んでいるのに片耳4.8gと軽くて使いやすいイヤホンだった。低域から高域全体が激しく鳴っている。それでいて音が被る事なく奏でてくれる。楽しさと激しさを求めるならおすすめのイヤホンだった。

ではまた!

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